胃がん
胃がんは、初期は無症状であることが多い病気です。進行するとみぞおちの痛みや胸やけ、嘔気・嘔吐、体重減少、腹部膨満感、貧血、黒色便などが現れることがあります。
胃カメラで腫瘍を直接観察し、必要に応じて組織を採取(生検)して顕微鏡でがん細胞の有無を確認可能です。がんと診断された場合は、どの程度進行した状態なのかを診断するために、さらに詳しい検査が行われます。
胃カメラは、胃の不調や健康診断のフォローアップに欠かせない検査のひとつです。ここでは、胃カメラ検査とは何か、胃カメラ検査でわかる病気と主な症状について解説します。
胃カメラ(胃内視鏡検査)は、細いスコープ(内視鏡)を口または鼻から挿入し、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察する検査です。病変の有無を詳細に確認できるため、正確な診断が可能です。
以下のような、さまざまな疾患の診断に使用します。
必要に応じ、生検(組織の一部を採取)を行い、顕微鏡で詳しく調べる場合もあります。 胃がんは一般的に初期には自覚症状が乏しく、進行するまで気づかないこともある病気です。
胃カメラ検査によって、症状のない段階でも病変を発見でき、治療が必要な病変に関しては近隣の医療機関へご紹介が可能です。外科手術と比較し、患者さまへの負担がかなり少なく、根治を目指す治療を行うことも可能です。
検査自体は5〜10分程度で終了することが多く、必要に応じて鎮静剤を使用し不安や苦痛を軽減できます。
胃カメラは「苦しい」「怖い」という印象を持たれる方も多いかもしれません。しかし、医療機器の改良により、以前よりも快適に検査が受けられるようになっています。
胃がんは、初期は無症状であることが多い病気です。進行するとみぞおちの痛みや胸やけ、嘔気・嘔吐、体重減少、腹部膨満感、貧血、黒色便などが現れることがあります。
胃カメラで腫瘍を直接観察し、必要に応じて組織を採取(生検)して顕微鏡でがん細胞の有無を確認可能です。がんと診断された場合は、どの程度進行した状態なのかを診断するために、さらに詳しい検査が行われます。
胃・十二指腸潰瘍とは、胃液による強い酸の刺激で、胃・十二指腸の粘膜が傷つき、深くえぐれるような状態になる病気です。
みぞおちの痛みや空腹時の痛み、吐き気、食欲不振、黒色便などの症状がみられることがあります。胃カメラでは、潰瘍の位置や大きさ、出血の有無を確認し、治療の必要性を判断します。
胃炎とは、胃の粘膜に炎症が起こった状態です。主に食べ過ぎや飲み過ぎ、強いストレス、喫煙などが主な要因である急性胃炎と、ピロリ菌感染などが原因の慢性胃炎があります。
急性胃炎は急な腹痛や嘔吐、慢性胃炎は長引く不快感や食後の膨満感などの症状が見られます。胃カメラでは、ピロリ菌感染の有無も内視鏡で観察したり、検査とあわせて調べたりすることが可能です。
胃炎は無症状のケースもありますが、症状が気になる場合は早めにご相談ください。
ヘリコバクター・ピロリ菌は、胃の中に住みついている細菌です。ほとんどの方が幼少期に感染しており、一度感染すると、生涯にわたって感染が続き、慢性胃炎の原因になります。
また、感染を放置すると、胃潰瘍や胃がんのリスクが高まることが知られています。胃カメラ検査とあわせて行う組織検査で感染の有無を調べ、陽性であれば除菌治療を行うことで将来のリスクを下げることが可能です。
とくに中高年では感染率が高いため、除菌歴のない方は一度検査を受けることをおすすめします。
胃ポリープは、胃の粘膜にできる小さな隆起(できもの)です。多くの場合は無症状で、健康診断や人間ドックなどの内視鏡検査で偶然見つかることも少なくありません。
主なタイプは、ピロリ菌感染のない方に多い胃底腺ポリープや、炎症に伴ってできる過形成性ポリープや、がん化の可能性がある腺腫性ポリープなどです。種類や大きさによっては経過観察、切除、生検が行われることもあります。がんとの鑑別のためにも、医師による適切な対応が重要です。
食道がんは、食道の粘膜にある細胞ががん化することで発生する病気です。初期は症状が出にくいですが、進行すると飲み込みにくさ(嚥下困難)や胸の痛みが現れることがあります。
胃カメラ検査では、食道の粘膜も一緒に観察するため、がんやその前段階の病変の早期発見が可能です。食道がんは一般的に男性に多く見られ、60~70代に好発するとされています。また、喫煙や飲酒が多い方はリスクが高まるため、定期的に検査を受けるとよいでしょう。飲酒の際にすぐに顔が赤くなる方は特に食道がんのリスクが高く、検査を受けることを推奨します。
逆流性食道炎は、胃酸が逆流することで炎症を引き起こす病気です。逆流が長時間続くと、食道の粘膜にびらんやただれが生じることがあります。
主な症状は、胸やけ、のどの違和感、酸っぱいものが上がってくる感じ、咳などです。胃カメラでは、食道粘膜のただれやびらん、色調の変化などを確認し、重症度を評価します。
びらんとは粘膜の表面が欠損を起こした状態で、内視鏡では中央部が白く、周囲の粘膜が赤く見えるのが特徴です。びらんがない場合でも、胸やけなどの症状がある場合は、非びらん性胃食道逆流症(NERD)と診断されることがあります。